コラム

【肉類の消化を助けるククミシンの働き~メロン~】

メロンはウリ科の一年草の果実で、中近東が原産。日本へは明治の中頃に導入されたがあまり普及しなかった。しかしその後、現在のマスクメロンの元になるイギリス系の温室メロンが導入され、現在では食後のデザートの定番果実の一つとなった。
成分で注目されるのは、マスクメロンに含まれているタンパク質分解酵素のククミシンである。
メロンの旬は夏のもっとも暑い時期だが、この時期はエネルギーが消耗しやすく、肉類などのカロリー源を一番要求される時でもある。牛肉や豚肉などの料理を食べるときメロンを一緒に摂ると、ククミシンの働きで肉のタンパク質の分解が早まり、エネルギー源として効率的に活用されて、夏バテや疲労回復にも効果的である。メロンが単に高級感から食後のデザートとして使われるのではなく、栄養学的な意味からも理にかなっているわけである。