皮や種、わたまですべてむくみや腫れものの薬になる「冬」に「瓜」と書きますが、れっきとした夏野菜。熟すと皮がかたくなり、冷暗所に置くと冬まで貯蔵できること、また霜が降りた後に、粉を吹いたように白くなることからそのような名前になりましたが、薬効を考えるとやはり旬の夏に食べるのがよいです。
特にすぐれているのは、体内にこもった熱を冷まし、尿の出を良くして水分代謝を促進します。古くから膀胱炎やむくみの民間薬とされていました。
冬瓜は皮もわたも、一物全体(いちもつぜんたい)を利用できるのもメリットです。皮を乾燥したものは「冬瓜皮(とうかひ)」、種を乾燥したものは「冬皮子(とうかし)」と呼ばれ、いずれもむくみや咳、痰、腫れ物、下痢などに使われる漢方になっています。冬瓜の味噌汁やあんかけにして頂くと美味しいです。