肉類の消化を助けるククミシンの働き~メロン~
メロンはウリ科の一年草の果実で、中近東が原産。日本へは明治の中頃に導入されたがあまり普及しなかった。しかしその後、現在のマスクメロンの元になるイギリス系の温室メロンが導入され、現在では食後のデザートの定番果実の一つとなった。
成分で注目されるのは、マスクメロンに含まれているタンパク質分解酵素のククミシンである。
メロンの旬は夏のもっとも暑い時期だが、この時期はエネルギーが消耗しやすく、肉類などのカロリー源を一番要求される時でもある。牛肉や豚肉などの料理を食べるときメロンを一緒に摂ると、ククミシンの働きで肉のタンパク質の分解が早まり、エネルギー源として効率的に活用されて、夏バテや疲労回復にも効果的である。
メロンが単に高級感から食後のデザートとして使われるのではなく、栄養学的な意味からも理にかなっているわけである。
梅
血液浄化、疲労回復、老化防止、肝機能強化と多彩な効用。梅は原産地中国の古典にもその効果が書かれており、この時代から健康に役立つとして利用されていました。
医薬的に効能をまとめると次のようなことが期待できます。
1)血液を弱アルカリ性に保ち、血液浄化作用があり、新陳代謝を活発化する。
2)クエン酸の働きで疲労物質である乳酸の発生を抑え、老化防止に効果的である。乳酸は動脈硬化、高血圧、肝臓病などを起こすことがある。
3)クエン酸は「若返りホルモン」といわれる唾液腺ホルモン(パロチン)を活性化するので、二重に老化防止になる。
4)梅に多く含まれる有機酸のピクリン酸が肝機能を高める。
5)整腸作用に優れ便秘や下痢に効果がある。腸の働きが活発になり、便秘、ニキビや肌荒れに効果がある。
6)殺菌効果が強い。0-157等にも効果がある。
7)梅肉エキスは各種有機酸の相乗作用によって胃液の分泌を整え、胃潰瘍を防止する。
以上のように梅の働きは、他の果実類に類を見ないぐらいに医薬効果が多い。
いちご
豊富なビタミンCがコラーゲンを増やす。薔薇科オランダイチゴ属の多年草の果実で南アメリカが原産。日本へは江戸後期にオランダから伝わり、明治初期にはフランス、アメリカ、イギリスからも導入され品種改良が行われた。現在は、女峰、とよのか、とちおとめ、アイベリーなどがよく知られている。
大きな特徴は、ビタミンCが多いことで、100g中62mgもふくまれている。成人の一日の推奨量は100mgなので、大きい物であれば10個程度で十分となる。ビタミンCはコラーゲンの生成や副腎皮質ホルモンの分泌に関わるので、必要量より多めにとるのが必要とされています。
イチゴには、リンゴ酸やクエン酸も多く含まれており、これら有機酸は体内疲労物質の分解を早める。またリューマチに有効なメチルサリチル酸、腸疾患・代謝疾患(生活習慣病も含む)を防ぐ食物繊維のペクチンも多く含まれている。
みかん~カゼ、動脈硬化の予防、美肌、咳止めに
ミカン科の常緑低木の果実で、日本が原産。温州ミカン、ポンカン、紀州ミカン、デコポン、シークワーサーなどの種類があるが、一般には温州ミカンをさすことが多い。温州ミカンは、果皮が薄くむきやすく、種の無いのが特徴。栄養的にはビタミンCに富み、100g中35mgも含むので一日に2~3個食べれば、カゼやシミ・ソバカスなどの予防につながる。
ミカンの酸味のクエン酸には、腸を整え血行をよくする働きがある。袋には食物繊維(ペクチン)、表皮の裏の白いスジにはビタミンB1、C、Pが含まれ、毛細血管を丈夫にし、動脈硬化や高血圧の予防につながる。
ミカンの皮の干したものを中国では陳皮と呼び、漢方では健胃、吐き気止め、咳止め、解毒、消化不良、腹部膨満感などに使われる。またこれらをお風呂に入れると、体の芯から温まり神経痛や冷え症を完全すると言われている。
梨~解熱、咳止め、痰切り、利尿、消化促進~
薔薇科の落葉高木の果実。日本では古くから果樹として栽培している。縁起をかついで、「なし」ではなく「ありの実」ともいう。全体に甘みが強く舌触りがよい、歯ごたえのあるものが多い。このほか西洋梨、中国梨などがある。
成分のうち90%が水分だが、消化酵素を含むのが特徴で、これが肉類の消化を助けるため、食後のデザートとして適している。
解熱作用があるので、熱による症状の緩和に役立つ。夏風邪などで微熱が残ったときには毎日1~2個の梨を食べていると自然に治るとされている。これは中国の古医法にもあり、日本でも民間療法として伝えられている。熱の回復期には、おろした搾り汁を飲むとよい。
風邪や扁桃炎で喉が痛むとき、または咳や痰を伴うとき、暑気あたりや二日酔いなどにも効果的である。アスパラギン酸を含んでいるので、疲労回復にもよく、さらに利尿効果も期待できる。むくみにもよい。